雑感110
月を愛でる風流の心

     
予想していた通りの快晴の下、細谷健太郎主幹事企画の「中秋の名月を観る会」
(松島湾上観月会)が9月17日(土)6時30分pmより開催されました。
仙台駅5時30分pm集合、松島駅からタクシーで、磯崎から船を出しました。
波穏やかで雲一つない松島湾内の絶景のスポットで、遠くに松島街並みの光が
ほのかに見えました。「こんなお月見したことないね。」と皆さん、上機嫌で
すっかりリラックスして、ゆったりとした豊かな時間をいただきました。細谷
健太郎主幹事の風流な計らいおかげで、本当にすばらしいところに連れて来て
いただき、粋な日本文化の風情、真髄を堪能しました。真っ暗な船上で月明かり
だけで、涼風が頬に心地良く、幽玄の世界に浸りました。熱心に稲門会を盛り
上げていただいた若手幹事、石川達稔さんが、10月に東京築地にご栄転になる
ということで、一足早い、風情のある送別会になりました。中秋の名月を鑑賞
する風習は、中国から平安時代にに伝来したものですが、日本では古来から
十五夜、満月を信仰する文化があったようです。風流を尊ぶ季節の象徴、十五夜
にとって、ススキ(カヤ)は欠くことのできない植物のようです。十五夜といえば、
ススキを飾り、栗、柿、梨、りんごなどの果物供え、月見団子、まんじゅう、
おはぎ、里芋、さつま芋、枝豆、大根、水や酒、灯明を飾りました。十五夜に、
月の見える所にすすきを飾り、月見団子、里芋、枝豆などを盛り、お神酒を
供えた良き風習は、どんどんすたれていっているようでさびしい限りですね。
お月見は、私の子供の頃は、家族揃っての一大イベントでした。月は、とても
身近に人の暮らしにかかわり、十五夜が最も身近な行事として親しまれてきま
した。満月は豊饒のシンボルであり、月光には神霊が宿っているとも信じられ
てきたように思います。中国から来られた彭志春さんのお話によると、中国で
は月餅を十五夜に皆で食べる風習があるそうで、日本に渡って、お月見団子に
変わってしまたのだろうと考えます。この日も、舟頭にすすきを備え、彭志春
さんが作ってくれた栗おにぎりをほうばり、お酒で乾杯しました。団子、枝豆
まで用意していただき、細谷さん、松谷君には感謝です。平安時代の月の宴に
想いをはせ、船を浮べた優雅な一時を、月を見ながら即興で歌を読むことと
なりました。

ここで、松尾芭蕉の月の有名な俳句を。
「名月や 池をめぐりて 夜もすがら。」
小林一茶の月の有名な俳句を。
「名月を 取ってくれろと なく子かな。」
幸田露伴の月の有名な俳句を。 
「名月や 舟を放てば 空に入る。」  

ここで私も一句。菅野洋子さんの釣り糸を垂れてるのを見て、
「月明かり 一人おなごが あなご釣り。」  
皆、一斉にブーイング。
船頭さんが、「こんな月が明るい日は、あなごは釣れないよ。あなごは真っ暗な中で
しか釣れないよ。」と言っていました。心を取り直して。
「松島に 釣り糸垂れて 月見酒。」 
「秋風に たなびく雲間の 月明かり。」 
少し雲が出ていて、雲の切れ間から、時々雲に見え隠れする月も又なかなかの風情でした。

ここで月に関する薀蓄を少々。   
「中秋」の意味は、8月15日が陰(旧)暦の、秋である7月、8月、九月のちょうど
真中にあたるという意味です。「仲秋」の意味は、陰暦8月の意味です。
日本人は古来より月を愛で、月の満ち欠けで、様々な名前を付けたようです。
新月(月が初めて見えるようになった日、二日月、全く見えてない月) 
三日月(眉月、蛾眉、若月)、七日月(上弦、弦月(ゆみはり))、
十三夜月(後の月(のちのつき)、豆名月)、
十四日月 (じゅうよっかづき 小望月(こもちづき)) 、 
十五夜(じゅうごや、満月、望(ぼう)、望月(もちづき)今宵の月、芋名月、三五の月、名高き月、端正の月 ) 、
十六夜 (いざよい)、十七夜 (立ち待ち)、十八夜(居待ち))、
十九夜(寝待ち、臥待ち(ふしまち))、二十夜(更け待ち、亥中の月(いなかのつき))、
二十三夜(にじゅうさんや、下弦の月)、二十六夜( にじゅうろくや 逆向きの三日月)、
有明の月(朝になっても残っている月、下弦から二十六夜月)、  
夕月(夕方見える月、月初めの、三日月頃の月)、 
二夜の月(ふたよのつき、陰暦8月15日と9月13日の月、この二つが一番の名月)、    
雨夜の月 (雨月、あまよのつき、存在しても見えない月)、   
晦日の月(みそかのつき、月末の月は出ません。そこであり得ないもののことのたとえ、無月)、   
昼の月 (昼間見えている月、見えてはいても存在感の希薄なもののたとえ)、
幻月(光の屈折の関係で月が3個見える現象)、 

この船上の中秋の名月を観る会で、新たに細谷健太郎氏をお世話約に「風流会」を創設し、
春夏秋冬の日本の美しき四季を探訪し、再発見し、花鳥風月を愛でる会を立ち上げようと
いうことになりました。日本人の粋、いなせ、風流、風情、わび、さびの文化を訪ねたい
と思います。次回は、2月極寒(冬)の山寺で、「雪見酒とそばと温泉」の旅を企画いたします。
 
期日:9月17日(土)
集合:仙台駅2階改札口 5時30分pm
会費:3500円(船代、軽食、飲み物、タクシー代)
行程:仙台駅5時42分 松島海岸駅6時06分pm 
   出船(磯崎6時30分〜8時30分pm)
   酒宴(松島駅前居酒屋8時30分〜9時pm)
   帰り 松島海岸駅9時05分pm、仙台駅9時30分pm解散
   電車賃片道400円 

参加者、計10名。
1、 細谷健太郎、2、彭志春、 3、菅野洋子、4、米澤智子、5、石川達稔、
6、山野辺柳平、7、佐藤修、8、松谷秀則、9、鈴木誠一、10、鈴木ちひろ、 
              
                                         9月17日(土)鈴木誠一拝

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