2000年気仙沼支部大会 奥島孝康総長講演,21世紀への早稲田大学の挑戦。
  戦後日本は、軍事大国、経済大国、生活大国の道を歩んできた。
今、教育大国、教育立国の時が到来している。世の為、人の為に、
いかに自分をむなしくして、身をていする事ができるか。
志高頭低の早稲田の美風に立ち帰れ。
実る程、頭の垂れる稲穂かな。
グローカルユニバーシィティーが、21世紀の早稲田の指標。
地球規模でglobalに世界を見、地域に密着して、localに、
実践していく。
高い視点、鳥の目、birds  eyeで、世界を見、
低い視点、虫の目、worms  sightで、地べたを這いつくばって、
地域に尽くす。
  早稲田は、建学118年目を迎え、30年を1generationとすると、
4代目、第4世代を迎える。創立125周年に当たる2007年を、
創立者、大隈重信の「人生125年説」にちなみ、第2世紀の幕開け
と位置つける。
  日本は、一体、何をめざしてきたのか。どのような国作りを求めて
きたのか。経済大国になって、金さえ払えば、何でもまかり通る国に
成り下がってしまった。何の汗も流さずに、巨利を得るマネーゲームに
国民が皆踊った。50年かかって蓄えた貯蓄を皆失った。
  早稲田は、ジャーナリズム、マスコミ界に、圧倒的に人材を輩出して
いる。NHK、民放各社、日本経済新聞社、朝日新聞社、読売新聞社等に
多い。その意味でも、高度情報社会をリードしている。
  早稲田は、門のない大学、開かれた大学、open  mindの大学である。
留学生の数は、東大の次ぎに多い。早稲田は、現在、2%1000名の
留学生を有している。早稲田は、特に、アジアの近代化に力を入れる。
  大隈老候は、上からでなく、下からの近代化に尽力した。
大隈老候が為し得た偉業。
1、早稲田大学の建学。
2、政党政治、立憲改進党の立党。
3、郵便報知の創設。(後の読売系)
高田早苗の校是。
1、進取の精神。
2、学の独立。(活用)
3、模範国民の造就。
皆が知識、情報を共有化せねばならない。知らせて、自立させる。
早稲田大学は、私立大学ではなく、志立大学をめざす。志立大学とは、
どのような大学か。依って立つ志とは、何か。
  文学部教授で哲学者であった石橋湛山元首相は、「哲学は、全ての学問の
王者になるべき。」と説いている。司法官の総数200人の内、60人が、
早大卒である。政府の役人になる事は、毛頭考えていない。
高橋亀吉、おばまりとくのような民間エコノミストが少なくなった。
中野せいごう、緒方高虎のような自由主義、国民運動に命をかける
人物が少なくなった。
  今、早稲田がダッチロールしている。早稲田を本来の早稲田に戻す。
建学の精神に戻す。今早稲田が考えている事。 
1、情報、知識を共有する。
2、アジアの為に力を尽くす。アジア太平洋地域の振興に尽力する。
3、生涯学習の場を、広く提供する。
大隈老公は、125歳まで人は生きれると豪語した。生涯学び続けなければ
ならない。
  早稲田は、日本一の女子大学である。12000人を有する日本一の巨大な
女子大学の実態を見つめてほしい。今や、ワセダマンという名は古く、
ましてや、ワセジョ(ワセダウーマン)という呼称は、形骸化している。
女性を含めたワセダニアンという総称で馴染んでほしい。
  年をとる。老化するとは、衰退の表現である。加齢は、成熟の極みである。
生涯現役の社会を作る。Happy Aging.
  あらゆる地域と世代へ開かれた大学を目指す。校友と大学との密接なコミニ
ケーションを実現し、早稲田生涯学習共同体を実現せよ。 
  日本の若者は、世界を自分の目で見よ。しかし、観光客の目で、覗いているのが
現状である。世界をアメリカ、ヨーロッパと思っているが、アジアに出向け。
自らをアジア人と自覚しているか。アジアから日本の良さを見直せ。
日本人の良さをどう作り上げていくか。日本の精神文化とは何か。
武士道、侍、儒教、仏教、神道、わび、さび。精神文化とは、計り知れない
奥深い価値。そろばん勘定だけでは、動かない。子供達には、芋を洗うような、
雑踏の中で、肌と肌で自然体験を重ね、たくましい子供達を育てる。学生達は、
キャンパスの中で、世界中の人達とひしめき合い、摩擦によって、熱を出し、
栗のいがを体中にさし、人格を磨け。知的偏重教育を是正し、偏差値社会を崩せ。
すべてのワセダニアンが、早稲田を好きになり、更なる早稲田として、磨きをかけよ。
早稲田は、第二の東大、東大のコピーでは、決して無い。ヨーロッパでは、
グランドツアーといって、子供達に、ヨーロッパ中を旅させるという。
可愛い子には、旅させよ。
  どこに早稲田の志があるか。21世紀早稲田がめざすべき道は。
1、アジア太平洋独立大学院の設立。
    人と人が真に理解しあえるか。internatinal human networkを作りあげられるか。
    あいつがいる国と思えるか。あの政府は、許せないが、あの友人は許せるという
    友情を持ちえるか。  
2、精神的に情緒不安定の多くの子供達に徹底して心の教育を施す。
    何事も中途半端な様相は、日本の社会構造に起因している。
    何事も徹底して、継続してやり遂げさせる。
    切れ目のない生活を放任してはいけない。
    遊びは遊び。学びは学び。付き合いは付き合い。仕事は仕事。
    子供達が自主的に学べるフィールドを作りあげる。
3、日本の国興しの為に、すべての地域を活性化する。
    完全循環型社会を作る。
    情報とは、すべての学問のインフラ、道具でしかない。
    その意味で、早稲田大学は、社会のインフラでなければならない。
21世紀の早稲田の目標、第二世紀宣言。
1、独創的な先端研究への挑戦。
2、全学部の生涯学習機関化。
3、地球市民育成。
グローバルな目線、視線とローカルで野生的な魂を持った志の高い、
行動力のある若者を次々と社会へ送り出していきたい。激動の現代社会の
担い手は、タフで心優しい野人でなければならない。
奥島孝康総長の座右の銘。
自持自信。自反自責。志高頭低。早稲田は、下町の太陽であれ。
グローカルユニバーシィティーへ。第二の建学。
                                              鈴木誠一拝

6月10日(日) 12:00p.m.〜7:00p.m. at気仙沼ホテル観洋
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