雑感160<I’ll Close My Eyes>
 
 <I’ll Close My Eyes>
 弔辞。慎んで故佐藤桂一郎様の御霊に、お別れの言葉を捧げます。
桂ちゃん、こんなに突然にあなたへのお別れの弔辞を読むことになるなんて、
今でも信じられません。息子さんから、桂ちゃん、あなたの訃報を聞きました。
一瞬、耳を疑いました。つい最近まで、ビバップスで楽しくご一緒に演奏を
していたのに。こんなことが突然起こるなんて、世の中何と不条理なんでしょう。
何と非情なんでしょう。無常観、虚無感でいっぱいです。無念です。行き場のない
喪失感でおおわれました。茫然自失です。とても悲しいです。さびしいです。
つらいです。ご家族の心中、お察しするにあまりあります。僭越ながら、在りし
日の桂ちゃんのお姿に、思いを馳せます。
 桂ちゃん、あなたとの出会いは、私にとってとても大きな出来事でした。
かけがえのない宝でした。音楽は勿論のこと、あなたからはたくさんの大切な
ものをいただきました。特に相手に対する真摯な上品な心の優しさを自然に
しみいるように気付かさせていただきました。いつも穏やかで親切で誠実な
お人柄でした。誰からも愛されました。桂ちゃんがそこに一緒におられるだけで、
その場がなごみ癒されました。時折発する桂ちゃんの愛する仙台弁を聴くことが
できなくなると思うとせつなくなります。「拙者、ジャズが大好きでゲス。」
桂ちゃんの心優しさは、言葉だけでなく行動にも自然に表れました。周りを良
く見た一挙手、一投足に現れました。バンドの練習では、神谷君のピアノを
組み立てたり、今村君のドラムのセッテイングを手伝ったり、いつも相手の身
になって行動していましたね。仕事で練習に遅れる時は、必ず事前にまめに
連絡をしてくれました。ビバップス旅行の時は、こんなことを言っていましたね。
「拙者、車の運転が大好きなんでゲス。車を運転するほうが、腰が楽でゲス。」
周りに気を使わせないように、率先して積極的に皆のことを思って、動いて
くれましたね。いつごろからか、腰を悪くされていることを、私は少々心配
しておりました。
 コンサート本番の当日は、誰よりも早く来て、事前準備され、イメージトレ
ーニングされておりましたね。最近は譜面を見ないで、メンバー全員の音を
良く聴いて、皆の表情に目を配って、笑顔で楽しそうに演奏されておりましたね。
演奏のダイナミックレンジがすばらしく、最近のビバップスリズムセクションは。
良くグルーブしておりました。ビバップスリズムセクションの要ドライビング
ベーシスト、チャンバース佐藤氏を失って、ビバップスメンバー一同の心に、
ポッカリと大きな穴が開きました。時間がかかりそうですが、この穴を少し
づつ埋めるまで、ビバップス一同の気持ちとして、しばらくの間ビバップスの
演奏活動をお休みします。
 桂ちゃん、覚えていますか。?ビバッップスの飲み会で、私は、あなたに
こんなことをお聴きしました。「ビバップスのジャズ演奏楽しいですか。?」
「とても楽しいでゲス。」「桂ちゃん、一番好きな曲なんですか。?」
「バンマス、私は、I’ll Close My Eyes が一番好きでゲス。」
桂ちゃん、お別れの最後に、心を込めて。一言添えます。あなたが一番好きな
ジャズナンバー、I’ll Close My Eyes の歌詞は、こう続くのです。
I’ll Close My Eyes And See You With Smile.
And See You With My Heart.Smile.私は、目を閉じて、笑顔であなたを
見つめます。私は、目を閉じて、心の目であなたを見つめます。
何と、桂ちゃんらしい曲なんでしょう。I’ll Close My Eyes 
And See You With Smile 
我々ビバップス一同も、目を閉じて、桂ちゃん、あなたを見つめ続けます。
目を閉じて、心の目であなたを見つめます。とこしえに。死んで体はなく
なっても心は生き続けます。桂ちゃん、天国に行っても、づっと笑顔でいて
下さい。.我々ビバップス一同は、桂ちゃんの笑顔とベースは、いつまでも
忘れません。桂ちゃん、長い間お世話になりました。ゆっくり休んで下さい。
I’ll Close My Eyes And See You With Smile. 
And See You With My Heart Foreever.
桂ちゃん、本当にありがとうございました。さようなら。
                       鈴木誠一拝。
                  令和2年3月1日(日)鈴木誠一拝