ジャズシーンを彩るステディな10人のベーシスト
コントラバス、弦バス、ストリングベース、アップライトベース、
ベースバイオリン、W(ダブル)ベース、ウッドベース、
ニューオリンズジャズ誕生
ニューオリンズ発祥、アメリカ西南部、Dance Music全盛
1920年世界恐慌、Swing Jazzの確立 Swing時代
@、Jimmy Blanton(1918〜1942)
「First Time:The Count Meets the Duke」
「Live at the Cotton Club」「Gershwin: Porgy and Bess」
モダンベースの開祖。ベースの“チャーリークリスチャン”。
デュークエリントン楽団のベーシスト。
初めてベースを独立したソロ楽器として演奏。
ピチカート、アルコとも現代の基準でみても、抜群に素晴らしい。
よく歌うメロディックなソロが特に秀逸。
デュークエリントン 1940年録音。
別テイクを含むエリントン&ブラントンのデュオ演奏9曲が絶品中の絶品!
特に"ピターパンサーパター"のユーモアあふれるオブリガートには思わずニッコリ。
Bopの革命、BeBopの誕生、
A、Milt Hinton(1910〜19)
「The Modern Art of Jazz」「Laughing at Life」「Old Man Time」
現役最長老、まさにベース界の至宝。ニックネームは“ジャッジ”。
ピチカートのタッチは強力。 曲げた指で引っかけるような
フィンガリングスタイルで弾く。スラップ奏法の名手。
複雑なシンコペーションを交えて圧倒的プレーを展開。
アルコもなかなかの腕。 リズムは前乗り気味。
シンプルかつ躍動感あふれるフレージング。
トリオジーピーブランフォードマルサリス 1988年録音。
ソニーロリンズのピアノレストリオを範にとって、
伝統に挑戦したスタンダード演奏。
オールドマンタイム ミルトヒントン 1989〜90年録音。
ピアノトリオ、ビッグバンドからボーカル入りまで、
スイングからモダンまで多士多彩。
B、Chalie Mingus(1922〜1979)
「The Young Rebel」「Tijuana Moods」
「The Jazz Experiments of Charlie Mingus」
ベーシスト/作曲家/ピアニスト/バンドリーダー/詩人の
チャールスミンガスは、創造力の権化。
ニューヨークでビバップやクールジャズの演奏者として始まったが、
その後ジャズコンポーザーズで創造力を一気に爆発させる。
作品にはゴスペルに影響を受けたシャウトや、やや下世話なブルース、
そしてエリントン風に編曲されたナンバーなどが混在し、『ミングスアーウム』
『ブルーズアンドルーツ』『ミンガスミンガスミンガスミンガスミンガス』
といったアルバムで聴くことができる。ビッグバンドを編成し、
現代音楽の傑作アルバムと言われる『黒い聖者と罪ある女』をレコーディング、
偉大なるエリックドルフィーをフィーチャーしたクインテットでは
ヨーロッパツアーも敢行。一度引退を決意するが、
死を迎える直前の77年に小編成のコンボによる、
『チェンジーズ』と題された2枚のアルバムを録音。
ベーシストとして、また作曲家として卓越した腕前を誇ったミンガスは、
ジャズの在り方を根底から変貌させた偉大なる人物の一人である。
ミンガス自身が優れたバンドリーダーでもあったが一人の
ベーシストとしても最高。ピチカートがパワフルで音の粒がよく揃っている。
指板の端まで弦を引っ張ってビヨンビヨン鳴らすギミックもやる。
個性的かつよく歌うフレーズを連発。
マネージャングル デュークエリントン 1962年録音。
3人の強烈な個性のぶつかり合いが展開される強力ピアノトリオ。
ブルース曲"スィッチブレイド"が絶品。
ミンガスジャズワークショップ、エリックドルフィー チャールスミンガス
1964年録音。エリックドルフィー在団中の最高メンバーによる熱演。
C、Percy Heath(1923〜19)Hard Bop、
「A Love Song」
一時セッション活動をしていたがその後はモダンジャズ
クァルテット(MJQ)が活動の中心。
MJQ解散後、ヒースブラザースを結成したが、MJQの再結成で再び加入。
派手なソロをあまりとらない。ワキ役向きの堅実なプレイ。 フレージングは
オーソドックスそのもの。
バッキングに徹してフロントをスイングさせる優れたリズムマン。
ジャンゴ モダンジャズクァルテット 1953年録音。
グランドエンカウンター ジョンルイス 1956年録音。
くつろいだセッションをしっかり支えている。ソロイストとしても力量を見せる。
ラストコンサートモダンジャズクァルテット 1974年ライヴ録音。
1941年、太平洋戦争、1950年代1960年代コンボジャズ隆盛、
D、Ray Brown(1926〜19)Hard Bop
「Walk On」「Super Bass」「Oscar Peterson Trio Live at the Blue Note」
人呼んで、歩くベースの教科書。“ジャズベース正統派”最後の巨人。
曰く、「ジャズのベースはレイブラウンに始まり、レイブラウンに終わる」。
なかでも2ビートのフレージングは神業的。
アルコのピッチの正確さはチェロなみ。
人差し指1本奏法で華麗なベースライン、ソロを紡ぎ出す名人中の名人。
ザファーストMJQ ミルトジャクソンクァルテット 1951年録音。
ディジー・ガレスピー楽団のOBで結成された本演奏が母体となって
モダンジャズクァルテットが誕生した。
レイが参加したのは4曲のみだが「絶対絶命」は彼自薦の名演。
アットザシェークスピアフェスティバル オスカーピーターソン
1956年ライヴ録音。若き3人が火の玉となってスイングしまくった名演。
「ハウハイザムーン」のソロは必聴。
ソロ&トリオ オスカーピーターソン1977年
モントルージャズフェスティバルでのライヴ録画。
オスカーピーターソンのピアノをレイブラウン、ニールスペデルセンの名手が
2人交代でサポートした珍しい演奏。速弾きのスピードでは
ペデルセンに1歩をゆずるが、ピーターソンとはさすが長年連れ添った
古女房の味か、明らかにレイに1日の長あり。
オスカーピーターソントリオ、LA4、ジーンハリス、ベニーグリーンを
フィーチュアした自己名義のトリオなど名演が目白押し。
トラは死して皮を残し、ジャズメンは死して演奏(録音)を遺す。
E、Paul Chambers(1935〜1969)Hard Bop
「Go/Kelly at Midnite」「1st Bassman」「We Three」
栄光のマイルスデイヴィスクインテット、セクステットのベース奏者。
レッドガーランド、フィリージョージョーンズとのトリオは
オールアメリカンリズムセクションと呼ばれた。
プレスティッジ、ブルーノートレーベルへの録音の常連ベーシスト。
ハード・バップ時代の名盤請負い人。 太くたくましい音量。
ホーン顔負けのよく歌うフレーズ。 アルコでのソロを好んだ。
ミーツザリズムセクション アートペッパー1957年録音。
ベースオントップ ポールチェンバース957年録音。“ベースが主役”のアルバム。
ポールチェンバースは、若手に対する影響が強く、広範囲に及んでいる。
トニーウィリアムスクインテットで活躍中のアイラコールマン、
アートテイラーのテイラーズウェイラーズで活躍中のタイラーミッチェルは、その直系。
ミッチェルはジミーギャリソンからの影響も認めている。
チェンバースとダグワトキンスを主なルーツにあげているのが ピーターワシントン、
ピーターは1987年にはアートブレイキーのジャズメッセンジャ−ズに在団。
ドラマーのルイスナッシュとは名コンビ。
チェンバースを主体にロンカーターの技巧やサウンドを加味して注目される存在になった
ロニープラキシコとジェームスジナス。
リズムやアンサンブルの底辺を固める伝統派。
F、Doug Watkins(1934〜1962)Hard Bop
「Soulnik」
ポールチェンバースのいとこ。 力強い音。ハードバップの香りがるフレーズ。
サキソフォンコロッサス ソニーロリンズ1956年録音。
特に「ブルーセヴン」を筆頭に内容は高度。ダグ自身の演奏も抜群によい。
バードインパリ ドナルドバード 1958年録音。
典型的ハードバップ演奏。「ディアオールドストックホルム」のソロは名演。
G、Jimmy Garrison(1934〜1976)Hard Bop
「llumination」「Showboat」
泣く子もだまるあのジョンコルトレーンクァルテットのベーシスト。
音がでっかい。いわゆる“1発もの”のベースラインの展開のさせ方が上手い。
スピークロウ ウォルタービショップ,Jr. 1961年録音。
スタンダード中心で、ジミーの音色の魅力が満喫できる、力強さあふれる名演。
プッティンイットトゥゲザー エルヴィンジョーンズ 1968年録音。
エルヴィンのリズムの嵐に1歩もひけをとらず強靭なプレー。
ギャリソンの影響を吸収したチャーネットモフェットはその代表格。
チャーネットは若手中のNo.1的存在。その真下にいるレジナルドビールは、
ウィントンマルサリスセプテットの至宝。
ブランフォードマルサリスバンドのボブハースト、
今をときめくベース界最年少のビッグスター、クリスチャンマクブライド。
H、Ron Carter(1937〜19)Hard Bop
「Alone Together」「Pick 'Em/Super Strings」「Third Plane」
ミシガン州生まれ。
崇高な風貌、紳士的な振る舞い。黒いスーツがよく似合う長身黒人ベーシスト
である彼の愛称は"ミスターベース"。誰もが敬愛の念を示してそう呼ぶ。
気品が溢れている音。倍音のたくさん入った発音とよく歌うロングトーン特徴。
"グョ〜ン"という感じ。重厚感、艶、湿り気、粘り、色気が同居しているベース。
一拍一拍の広がりが素晴らしく、音楽の土台として見事なまでの安定感
"ベースの絨毯"。小型のピッコロベースを導入して、独自の世界観を築きあげる。
クラシックの要素を取り入れて、バッハのチェロ組曲をベースソロでプレイ。
10歳からチェロ、高校時代からベース、イーストマン音楽院、マンハッタン音楽院に学ぶ。
栄光の60年代マイルスデイヴィスクィンテットのベース奏者をつとめた。
現在、ボサノヴァを中心とした音楽活動。日本にも頻繁に訪れる。
リハーモナイズしながらのバッキングのライン作りの上手さは名人芸。
新主流派以降の革新的ベースプレーの要求される演奏が得意。
マルサリスの肖像 ウィントンマルサリス 1981年録音。
ライン作りの絶妙なうまさは「ヘジテーション」
シーンズイン ザシティ ブランフォード マルサリス 1983年録音。
ブルースにおけるライン作りの絶妙なうまさは
「ノーバックステージパス」でよくわかる。
マイルス時代、VSOPクインテット、
ジムホールとのデュオと名演。名人中の名人。
I、Scott La Ffaro(1936〜1961)West Coast Jazz、Cool Jazz
「Waltz for Debby」
ビルエバンス生涯の名演、「4部作」のパートナー。
4ビートを刻まずに対話的展開を始めた革命児。
「ラファロ以前」「ラファロ以後」という分岐点となった巨大な存在。
テクニック面では、先人のに比べ、ややひけをとる感あり。
ディスイズ パットモラン 1957年録音。
ラファロが力量的にピアニストよりも明らかにまさっているため、
4ビートのバッキングも含め、そのすごさが目立つ。
1960バードランド セッションズ ビルエヴァンス1960年ライヴ録音。
4部作以外でのエヴァンスとラファロの共演。手に汗握るインタープレイ。