雑感92 <綾小路きみまろの迷フレーズ>

 平成不況まっただ中、日本中で人々は、笑いを求めている。
苦労人遅咲きの天才漫談士、綾小路きみまろが大ブレイクして、
大いに受けている。話芸が非常に練り込まれ、完成度が高く、
話芸へのこだわりがあり、ネタがしっかりしており、意外性の
ある毒舌で、ストレスを吹き飛ばしてくれている。久々に
涙を流して大笑いできるすばらしい芸である。
●「ようこそおいで下さいました。目を閉じたくなるような美しい方ばかりです。
  まだまだ老け込むには、早すぎます。でも、連れ込むには、遅すぎます。」
●「一番いいものを着て来られてその程度。」
●「中高年よ。いつまでもあると思うなツヤと張り。中高年のファンデーション、
  落ち着く先は、しわの中。久々のお化粧、旦那も後ずさり。。」
●「かけているメガネを探し、涙が横に流れました。、、、しわのせいで。」
●「オバタリアン、化粧落とせばエイリアン。」
●「化粧を塗って塗ってまた塗って、、その程度。」
●「手間暇かけたお化粧なのに、大汗かいて、土砂災害。」
●「大切な事は、自分より若くて美しい人に近づかない事です。」
●「私は自分よりブスな女に笑われたらリンパ腺が腫れます。」
●「ブスは交通事故に遭うのでしょうか?奥さん、安心して下さい。遭わないのです。
    運転手がよけます。どんなブスにも生きる権利があるんです。
    ただ生きる資格はないのです。」  
●「豊かな教養、こぼれる美貌、あふれる脂肪。」  
●「中高年のダイエット。やせたねと言わせるつもりがやつれたね。」
●「ブスが痩せてもブスです。中高年の方はダイエットができません。
  ものを残すなという時代を生きてきたからです。ブスは、痩せてもブスです。」
●「通信販売で買ったシルクのようなポリエステル。
    着たり脱いだり定まらず、どんなに着飾っても隠せない猫背!
    その猫背にネックレスをかけ、18k、プラチナ、純金、数珠、桶のタガ。
   "指輪はなにがいいかしら"お父さんに貰った
    エメラルド、サファイア、ルビー、胆石、そして墓石。」
●「何が食べたいの。」と聞くだけ聞いて、いつものおかず。
●「美人薄命、きっと女房は、長生きするぞ。」
●「何にもいらない。あなたがいれば。あれから40年。
   なんでもほしい。あんたは、いらねえ。」
●「新婚時代、手を取り合いながら生きてきました。あれから40年。
  財産を取り合いながら生きています。」
●「新婚時代は、口紅をひいて夫を待っていました。
  今は、カーテンをひいて待ってます。」
●「恋焦がれて一緒になったダンナも40年も経てばただのジジイです。
    昔、ダーリンだった主人も今ではダラリンです。
    最近、ダンナのお茶を飲む音もイヤになり、
   ダンナのお茶に一度入れたいトリガブト。」
●「中高年、夢はある暇もあるけど気力がない。」
●「家に帰れば、有効期限の切れた亭主と、賞味期限の切れた女房がにらみ合う。」    
●「妻や子供の為に、汗水流して働いて、酒と薬を交互に飲みながら、
  会社の為に、手となり、足となり、首となり。」
●「毎日お陰様で超多忙です。明日も朝9時から撮影が入っております。
   、、、レントゲンの。」
●「今日はここまで、高級外車、、、の後ろを自転車で駅まで走りまして、
  運転手付きの、、、山手線に乗ってまいりました。」
●「花が咲かない昭和枯れすすきのような皆さん、ようこそ。
  ご主人は、上りつめてもいないのにもう下り坂の会社人生です。」
●「ツヤのない上半身、用のない下半身。」
●「結婚したての頃、妻は無口でおとなしかった。
    それが今じゃペチャクチャペチャクチャしゃべり、
   妻のくち 一度付けてみたい万歩計。 
    猫をかぶって来た妻もとうとうブタになり。」
●「"あなた、白髪の生えるまで一緒に生きて行こうね。"
   と約束したダンナもつるつるに禿げて。
   近頃はどこにシャンプーをつけていいものか。 
   どこまで顔を洗ったらいいのか。
   頭が痒いのか、顔が痒いのか。シャンプーの泡が立たなくなり、
   下の方で一旦泡をつくってから・・。」
●「中高年の兆しが見え隠れ、思考力は落ち、記憶力は落ち、髪の毛は落ち、
   ハナミズが落ち、歯が抜け落ち、オッパイが落ち、お尻の肉が落ち、
   歩くスピードが落ち、収入が落ち、中には階段から落ちた方のいます。
   上がったのは生理だけです。」 
●「中高年が3人集まれば病気の話、5人集まればお寺の話、潤んだ瞳に輝く目ヤニ。
   見えないトコについてるウオの目、歩いていても付いて来る座りダコ、
   あっちが痛い、こっちが痛いと体に無数に散りばめたピップ・エレキバン。
   ・・・ああ、青春を返して。!」
●「女性の方々、トイレに座ったはいいけれど、どっちを出すのかを忘れました。」          
●「言ったことを忘れ、言おうとしたことまで忘れました。」
 
 慢性不況の世の中で、くたびれきった中高年、熟年を毒舌風刺で罵倒しながら、
エールを送る独特の漫談の確立を見る。「どうせ皆、年をとればこんなものなの
だから、無理せず楽しく生きましょう。」と言外に自然体で気楽に生きる暖かい
強い思いやりを感じるのは、私だけであろうか。一聴の価値あり。  

                        平成15年6月15日(日)鈴木誠一拝